通りすがりの公園。
その公園のことは、今まで気にもとめなかったが、なんだか賑やかだったので、立ち寄ってみた。
土曜の昼下がりに、散歩を楽しむカップルや、ベンチに座って本を読む青年や、みんなそれぞれ自分の自由な時間を過ごしていた。その中に、踊りの練習を必死に繰り返す彼女がいた。
私にとっては、そこはずっと前から知っているただの公園だった。ただの公園であることは今も変わらないのだけれど、そこには人が大勢集まっていて、その結果、そこにドラマが生まれていた。
そのドラマの目撃者になりたいと、ふと思った。